パルマ 理想の音|モライート・チコのブレリア

パルマ palma フラメンコの核となるリズムをたたく手拍子です。

パルマの相談をされることがあります。

相談で多いのが

➀ 音が出ない。

➁ 裏がたたけない。

わかるわかる。私もそうでした。もちろん今でも勉強中。

私のしてきたことで、一番効果があったのは

「理想の音を見つける」

です。

どんな音を出したいか、裏の、どのタイミングで打ちたいのか。
理想の音があれば、その目的に近づくように試行錯誤すればいいわけです。

手は、自分のものですから、自分が一番わかるはず。

「こういう音が出したいなー」と、いろいろ手を叩いてみてください。
いつか、ふっとできたりするものです。

それから、裏のタイミング。
コントラティエンポとも言いますが、ホセ・ルビッチのパルマクラスを受けた時に、彼は(たぶん)ドブレと言っていました。
2回打つという意味なのかな。

コントラは、一拍を二分割した後半を打つわけですから、♩ を ♪ ♪ にするわけです。

裏の音が自分の中にないと、なかなかパルマで表せません。なので、まずはドブレ叩いて音を聞いてみてください。
そのうちに、後半の音(コントラの音)が自分の中に入ってきます。

そしてこれは真裏の話で、裏といえども、くった裏や遅れた裏もあります。

一拍を3分割、4分割したリズムで踊ることもありますよね。

なので、踊りに合わせたパルマで裏を打つときは、この辺の微妙なずれも出てきます。

そこを、踊りときっちり合わせたいのか、ずれても真裏でたたいてほしいのかは、踊り手の好みです。

遠慮せずに伝えてください。

私が気になるのは、数人でパルマをするときです。

できれば、同じ(近い)音がいい。

そして、どなたかが踊りよりも先取りして早くしてしまうことも、多いにあります。

パルマがばらけてしまった時、または自分の流れているリズムと違う方向に行ってしまったとき、

叩くのをやめて、ギターさんを凝視します。(!)

ギターさんのアクセントを頼りに歌います。

踊り伴奏のパルマは、踊りを一生懸命見て叩いてしまいがちですが、

自分の音は隣の人と近いかな?

リズムはばらけていないかな?

ギターさんのアクセントとずれてないかな?

と、周りも気にしてみたください。

ファルセータは良く聞いて、メロディーに合うパルマができたらなおいい。

応援したくなっちゃうんですよね。踊りを。だからばらけてしまうこともある。
でも、ここは支える立場ですから、おおらかな気持ちで周りを見渡しつつ、平常心でパルマを打とう。

パルマをすることを

tocar la palma

といいます。

tocar は、演奏する、奏でる。

パルマは、演奏するのです。

お金のかからない、そしてどこにでも持っていける楽器。
どうぞ自分の理想の音を見つけてくださいね。

大好きなギタリスト、モライートのブレリアです。
パルマは4人。パルマの音を聞いてみてください。そしてギターとのアンサンブルかのように一体化して演奏するリズムを。

モライート、会ってみたかったな。

あなたのフラメンコのある日常を応援しています。

<お知らせ>

ジャズとフラメンコのライブに出演します。
el viento de ritmo por la noche
JAZZ Y FLAMENCO
日時 2018年11月17日(土)18:30会場 19:00開演
場所 ペーパームーン 水戸市南町1丁目4-18松屋ビル3F
チケット 3000円(1ドリンク付き)

ギター 細川晶生
サックス 鈴木孝則
歌 鈴木知美
踊り puerta de agua

きっと素敵な夜になりますよ。
ご予約は、メニューのお問い合わせよりご連絡ください。