人生は貪欲に|ブラッド・メルドー来日コンサート

200年ぶりくらいに(嘘だけど)、ジャズピアノのコンサートに行ってきました。

ブラッド・メルドー。

四谷駅からほど近い、紀尾井ホールでの公演です。

今はあまり、ジェンダー的な分け方をすることは良くないのかも知れないけれど、

彼のピアノは、男らしい。

男らしい力強さと、美しさと、優しさにあふれています。

ジャスに詳しくはありませんが、

ジャズというと、

スタンダードと呼ばれる曲と、現代の演奏者が作曲した曲と、既にあるポップスやロック、クラシックをジャズ風にアレンジした曲などがありますが

この、アレンジしたものが多くの人に聴きやすいかなと思います。

今回の選曲は、ブラッドオリジナル曲のほか

ビートルズ、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ニルヴァーナなど。

そのどれもに、彼のエッセンスがもちろん、どっぷり注がれていました。(そして最後はガーシュイン!)

今回の公演では、文化庁の支援公演ということもあり、

18歳までは無料、20歳以下で2,500円(!)

小学生だと思われる子供もちらほらと見えましたが

質の良い音楽と、緊張感、大人たちの高揚感と感動のため息。

いろんなことを吸収していたのではないかなと思う。(うちの娘は行かなかったけれども)

音楽や芸術の間口を広げることは、

そのものを継続させていくためにとても大切だと思います。

そして、受け取った側がそれを拡大していけば、

自分でその間口をもっともっと広げることができる。

いまでは、演奏された曲目がセットアップとなって公開されるので

それをもとに、いいなと思った曲の原曲とか、別の人のアレンジとか

歌詞があればその意味とか、いくらでも広げることができます。

私が10代のころ、そういったことに貪欲だったので

そのころに取り入れたたくさんのものが、今の私を創っているんだと思う。

あの頃とまでとは言えないけれど

美しいものには貪欲でいたいなと思います。

さてさて。間口をたっぷり広げてくれたブラッド・メルドー

tear drop

スタンウェイのピアノに囲まれて弾くビートルズ ブラックバード

音楽を愛している人の音楽が、それを愛する人たちに向けて届いていく。

感動はエネルギー。

もっと、広げよう。もっと楽しもう。

人生は一度きりだものね。