ユードビーソーナイストゥカムホームトゥ|私かあなたか

新年がはじまりました。

あなたの一年が素晴らしくありますように。

”you ‘d be so nice to come home to”

十数年ぶりに会った幼馴染が、この歌を歌えるようになりたいというのです。

まあ、なんと!私の「おはこ」であります。

うれしいな。お手伝いしたいな。

ということで、とりあえず歌詞を送って、(ググらずに)訳してもらいます。

歌詞を送ったところで、「あ。」と気づきました。

この歌の歌詞は、ちょっと難しいのです。

you’d be so nice to come home to

you’d be so nice by the fire

While the breeze on high,sang a llulaby

you’d be all that I could desire

under stars,chilled the winter

under an August moon,burning above

you’d be so nice, you’d be paradise

to come home to and love

この曲は、邦題も訳せずに「ユードビーソーナイストゥカムホームトゥ」とされます。

それは、訳しずらいからなのかな。

一番の原因は、題名そのもの。

you’d(you would) be とは、英語で言いません。

It would be が本当。”you”を強調したいので、このように書いているのだと思います。

そして、題名でもある

you(It)would be so nice to come home to このあとの単語が抜けています。

to me なのか、to you なのかで意味が少し変わってくるのです。

meならば、あなたが私のところに帰ってきてくれたらいいな。

youならば、わたしがあなたのところに帰れるといいな。(わたしが帰るところにあなたがいてくれたらいいな)

待っている人と、向かう人の違いかな。

この歌の原曲は、戦地から帰る男性が、愛する彼女を想って歌う歌なので、正解は”to you”。

でも、歌う人が私のような女性の場合、どう歌うのがいいんだろう。

これは、フラメンコの歌でもよく考えます。

もちろん、原曲の意味、意図を知った上でのことですが、歌の主人公を自分にするか、相手にするか、はたまた語り部としてどちらかの立場で歌うか。

わたし あなた 彼女 彼。

ジャズの場合は、歌詞を表現する人が私(歌う人)なのですが、フラメンコの場合は、踊る人も表現者なので、「わたし」を誰に置くか、「あなた」をどこにするか、踊る人が男性の場合もありますし、それはさまざまです。

mi gitanaという歌詞ひとつでもgitano に換えてうたったり。

全ての曲というわけではないけれど、方向性をもって歌ったほうが歌いやすいものもたくさんあります。

さて、ユードビーソーナイストゥカムホームトゥ。

わたしなりの訳です。

あなたのところに帰れたらなんて素敵だろう。

暖炉のそばにあなたがいて、

暖炉の熱さにあたりながら、子守歌を歌ってる

私のすべての望みをかなえてくれる。

冬の寒さで凍った星のしたでも

燃え尽きるような空にある8月の月のしたでも

あなたがいてくれたらとっても素敵。まるで楽園のよう。

愛するあなたのもとに帰れたら。

でもこれ、待つ人の立場で歌っても素敵かなとも思います。

この名曲の名盤。ヘレン・メリルは、どちらの目線で歌っているのかな?

想像して聴いてみてくださいね。

あなたの帰るところが楽園でありますように。