長く踊りをされている方もロマンセを踊ったことのある方は少ないのではないでしょうか。
また、カンテの方もロマンセを歌ったことがある方は多くないかも知れません。
Romance ロマンセ
何度か日本のステージで観たことがありますが、
「あ、ソレポルだ。あら?なんか違う。」
というのが曲の印象でした。
CDには、ロマンセ、よく出てくるんです。
有名なカマロンの”romance de luna”、”romance de amargo”。ミゲル・ポベタの”romance de Juan de Osuna”。
ヘロモ・セグラは「romance de Alosno」というタイトルのロマンセ集のCDもあります。
ですがそれぞれ、カマロンはソレアポルブレリア、ミゲルはティエント(たぶん)、ヘロモのCDに至ってはセビジャーナス、ファンダンゴ、ブレリアなど、メロディ、リズムは異なるのです。
全てはロマンセ。
調べてみると、
Flamenco.oneに詳しく書いてありました。
https://flamenco.one/es/glosario/romance/
こちら、スペイン語、英語、などで書いてありますが残念ながら日本語はなく、辞書をひきひきなんとか読み解くと、
昔、corrido または corrida というものがあって、(物語を伝える歌で、歴史や政治的批判や日常の生活などを歌うもの)
ロマンセはその物語性が主となるもの。さまざまなメロディでギターの伴奏なしにリブレの形態で歌われる。そして、ギターの伴奏で歌う場合は、ソレアポルブレリア、ハレオエストレメーニョ、早いブレリアのリズムで演奏することが多く、その色調は明るいのも暗いのもあるけれど、ブレリアポルソレアと同じことが多い。
というようなところでしょうか。
ロマンセは、その歌詞の内容による区別なのだと思います。リズムもさまざま。でも、踊りではソレポルの曲構成が多いということかな。
カマロンの歌は、ガルシア・ロルカが書いていますし、(「ジプシー歌集」はロマンセを集めたもの。ベルデケテキエロもそうです。)ミゲルの歌は、マノロ・カラスコがたぶん映画で歌っていたもので、物語る役割で使われたのだと思います。
歌詞の内容を物語ることが大事だということですね。
narrar 「物語る」 するのには、詩の内容の理解が不可欠です。でも。ただ辞書を引いてもなかなかわからないもので。歴史や背景を知ることや、心の理解力が必要なのだなあ。
ちなみに、Flamenco.oneにある動画は、ローレ・イ・マヌエルのマヌエルです。ブレリアのリズムで彼の得意な独特な表現をしています。踊りはマヌエラ・カラスコ。
踊りのロマンセは、こちらのほうがイメージが近いかな。ギターはなしの、ロマンセ。ソレポルの色調です。
バイレ Jesús Fernández
レマーテはいろんなところで入ります。たぶん決まりはないんだと思います。歌う場合は、どこでレマーテが来ても対応できるように心がけでおくといいかも知れませんね。
あなたのフラメンコのあるに日々を心から応援しています。