ensayo エンサージョ リハーサル。
リハーサルが好きです。伝えたり、くみ取ったり、少しづつお互いに歩み寄って、作り上げていく感じ。
今回は、私の大好きなマルコ・フローレスのエンサージョ風景です。
“De Flamenca” という公演に向けての ソレア。
マドリッドの Amor de Dios での リハーサルです。インタビューのあと始まります。
本番に向けてのリハーサルなので緊張感もありますが、ラフな格好で、よく見ると荷物がごちゃっと置いてあったり、なんだか寒そうだったり、彼らの日常が感じられます。
ギターの二人が、確認し合いながら弾いている姿とかも、いい。
一番向かって左端にいるのは、カンテのメルセデス・コルテス。飾り気のない、心にストレートに響く歌だと思います。そして、踊り伴がとても上手。マルコのステージでよく歌っていますが、二人の信頼関係をとても強く感じます。
エスコビージャの途中で、ギターのコンパスがずれてしまったのをいち早く気づくのも彼女です。
ソレアは、全部が見どころ、聴きどころではないでしょうか。
踊りの緩急、歌のメロディー、エスコビージャのギターのメロディーなんて、ずっと聴いていたくなるくらい美しい。
見せ場が多い分、難しい。一瞬たりとも気が抜けません。
このエンサージョ、本番ではこのようになります。
ギターのファルセータからエスコビージャのところです。
この公演は”De Flamenca”。マルコ以外は、みんな女性です。ギターの二人も。
エンサージョの動画終わりのインタビューで(全部聞き取れなかったけど)今まで女性のバイレ、カンテ、作品に影響を受けてきたこと、女性の持つ、sensibilidad(繊細な感性)が素晴らしいことなどを話しています。最後に名前の出てきたアントニア・ヒメネスは、髪の短いほうのギターリストです。
マルコ・フローレスの踊りはまるで音楽のようで、一瞬たりともカンテ、ギター、周りの空気と離れているときがありません。カンテ、ギターによって踊りも変わるように見えます。
芸術性の高い人は、イタコ体質だって聞いたことがあるけれど、そんな感じ。
ある意味、憑依のような。
お互いの持つ、才能、能力、魅力を惜しみなく出し切る。
全てはお互いのために。一つの創造のために。
あなたのフラメンコのある日常を、こころから応援しています。