フラメンコとジプシーとのつながりは、もはや有名ですが
このジプシーのことをスペイン語では
ヒターノといいます。男性名詞、女性名詞とあるので
男性がヒターノ。女性はヒターナです。
さて。
このジプシー(Gipsy) またはヒターノ(Gitano) の語源と言われている国があります。
Egypt エジプトです。
今では、インドの北部が有力のようですが、
うんと前は、エジプトから来たと思われていたヒターノ。
ご存知の通り流浪の民であり、歴史的にも古く
世界各国にここにルーツをもった人々がいます。
フラメンコは、ヒターノが創ったというのは、もちろん真実ですが
ヒターノだけではできなかった。
スペインもまた、様々な人種、宗教、文化が歴史的にあり、
その土地、その土地によってもさまざまに特色があったようです。
これは、紀元前から始まっているので、ヒターナたちがスペインに降り立つずっとずっと前のこと。
日本とは違い、陸続きなので
流浪の民でないにしろ、居場所を移動することもあったでしょうし
宗教的なつながりから、同じコミュニティーで暮らすこともあったのだと思います。
そうやって、各地で少しづつ確立していった音楽的なものや、もしかした舞踊的なものを
魅せる能力に長けているヒターノたちが取り入れ、これまた少しづつ確立していったものがフラメンコだという説があります。
逆を言えば、ヒターノたちが取り入れなかった音楽(的なもの)もあった訳で
いわば フラメンコは
ヒターノたちが選んだ、スペイン民謡ともいえるのかも知れません。
産まれながらにして独特な感性と美しい身体能力や歌唱力をもっているとされているヒターノ。
19世紀ロシアの人がモスクワでヒターノの踊りと歌を見て、
あまりにも刺激的で、ロシア人を無気力から抜け出させ、心を揺さぶり、まるでブランデーが口をとりこにするかのように魂を奪ってしまう。
と言わせてしまうのも、(ブランデーは飲まないけれど)納得させられます。
彼らたちがいなければ、今のフラメンコはないでしょうし
また、ずっとずっと前からのスペインの歴史がなければ
やっぱりフラメンコはなっかたでしょう。
そんなこんなで、今それを学んでいる、日本人のわたし。
膨大な歴史のほんの、ほんの、ちょっとですが
このようなお話も交えたステージです。
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