地声と歌声と裏声|フラメンコを歌うときの声

最近、フラメンコを踊りたいわけでも、歌いたいわけでもないけれど

フラメンコを知ってみたいという方からのお問い合わせが続きます。

フラメンコのあれやこれやをこうしてブログに書いてきたことで、

なにか届いたのかな、とうれしい。

さて。ご相談でわりと多いのが、

「地声で歌う」ことです。

フラメンコは地声で歌うものだと思われるかもしれませんが、

実はそうでもないんです。

そもそも、地声というのは話しているときの声と言われていますが

声を出すときに声帯という喉の奥のドアのようなところがあって

発声の際にその声帯の左右のひだが互いにくっつき振動するときの声で、

大声を出して喉が枯れるのは、この声帯に炎症が起きたりしてうまく振動できないためです。

声を出したとき、のどぼとけのあたりを軽く触れて

びりびりと振動を感じたら声帯が振動しているということになります。

裏声になると、この時よりも振動が感じられません。

それは、発声したときに大きく口を開けて鏡でみても違いがわかります。(声帯は見えないけど)目で見える喉の奥がより引っ込むのが裏声です。

ここからは、専門的な解説ではなくて、フラメンコを歌うときの声についてですが

フラメンコの歌の声はまあ、大きいですね。

なので地声なのかな、とも思いますが、どなっているわけではありません。

これも、歌声だと思います。

歌声になると、腹式発声がヒントになるのですがそれはまたいつか。

そもそも、話し声が歌声のような方も多くて、

それは、悩みを聞いているときの相槌の「そうなんだあ。。。」とか

心に染みる優しさへの「ありがとう」とか

そんなときの声。

この声で歌えばいいのだと思います。

それでも、声が前に出ない感じがするという方は、自分の歌いやすい音から下げて、

低い音で歌ってみるといいと思いますよ。

声量は、後からつけられるのでこの声で、しっかり音を取ることが一番かもしれません。

これがね、結構難しいものなんです。

裏声の方が音が取れたりする。

裏声で歌っても、声量があればぜんぜん構わなくて、グアヒーラなどはとても合いますよ。

たくさん練習して、喉よりもおなかが疲れるような歌い方を研究してみてくださいね。

巨匠ラファエル・ロメーロのカーニャ。

これが地声を使った歌声。決して地声でどなっているわけではない。しびれるねえ。

裏声を使った歌声のファン・バルデラマのグアヒーラ。

あなたの歌のある日常を心から応援しています。

何かありましたらお気軽にお声掛けくださいね。