マルコ・フローレス来日ライブとマチネの終わりに

念願のステージをまさか、こんな近くで観られるなんて。

大好きなマルコ・フローレス。

初めて観たのはこの動画だったかな。

四谷にあるカサ・アルティスタは、ステージと客席がすぐそこなので、息遣いまでもが聞こえてきます。

今回は、カンテもギターもスペイン人アーティスト。

カンテのミゲルさん、ギターのフェルミンさんの

一心に表現を重なり合わせる様子がとてもとても印象的でした。

ああ、わかりあえているんだな。疑いもなく、そう、思える。

そしてやっぱり。マルコの踊りは、音楽のよう。一瞬もギターとカンテ、そして客席から離れることがない。

決して一人で進みすぎず、置いてきぼりにもしない。

素晴らしい意味で、あまり我がないように見えました。

その空間に溶け込んでいるような、そして流れているような。

私たちは、気がついたら素晴らしい場所へと誘われている。

さて。

会場に向かうまでに読む文庫本を何か持っていこうと

出がけにさっと手に取った本。

ギターリストとジャーナリスト、二人の男女の波乱な人生を丁寧に描いた小説です。

この本のキーフレーズが

「未来は過去を変える。」

未来は常に過去を変えている。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。

ここでの未来は、過去から見た未来。つまりは、今、現在ということだってある。

今は、過去を変える。とも言える。

何かに躓いたり、びっくりするくらい上手くいかないことがあったり、

これが運命なのかなと、落ち込んだり。

生きていれば、それはいろいろあるものですが

そんな過去も、優しく愛にあふれたものに変わるかも知れない。

そう、思える未来があるかも知れない。

未来は今を流れている流れのようなもの。

そんな流れを、

私はその夜、見た気がしました。

本当に素晴らしいステージでした。

また見たいな。

帰り道、なんとなく見たくなった東京駅。

雨や暑さが続きます。

どうぞご自愛くださいね。