机の上の世界は深い

今、「療育」という場でお仕事をしています。

発達に何かしら問題が見られるお子さんが通う場所であり、

それぞれの能力の向上や

こどもの世界やこの世の社会での立ち居振る舞いなどを学ぶ場所でもあります。

今ではそのような教室も増え、またフリースクールなども見受けられるようになりましたが

その教室それぞれの、特徴というのはさまざまです。

運動活動や自然活動を大事にしているところ。

アート活動に取り組んでいるところ。

個々の目的に合わせて、それに合った特徴を利用できることはとても良いことだなと思います。

私は言語聴覚士なので

椅子に座って机の上の行う課題を、あれやこれやと考えることが多いのですが

それは、ただ単に就園や就学に向けての準備ではなく

机の上でも世界を広げることができると信じているからです。

絵を描くことが苦手なお子さんは結構多いのですが

お絵描きの方法を机の上で教えていくと、どんどん自分で描くことが増えていきます。

まずは四角。その上に三角。ほら、おうちになった。

窓をつけよう。ドアはここね。お庭にはお花。あっ。雨が降ってきたー

同じように、数字やひらがなを教えることで、

こっちの世界とあっちの世界がつながるような感覚が見えるときもあります。

私が伸ばしたいと思っているのは、「机の上での世界」です。

たとえ絵が好きになっても、基本的には机に収まる紙で、限られた色で描きます。

アートを中心に取り組まれている場所では、また違った目的で、方法で絵画に取り組まれていると思いますが

私の目的はくどいようですが「机の上」なんです。

机の上でも世界が広がる。

そう思えたら、なんだか最強な気がするから。

小さい人だけではありません。

大人だって。

大人にだって、机の上で世界を広げることができる。

いや、大人である私たちには

今いる場所でも、その世界を深めることができる。

適度な運動も必要です。

気持ちの良い空気もね。

でも、ああ、そうだ。

ここにいても、私の世界は広く、いつでも深められる。

だから大丈夫。

もしも、忘れていたら

そう、思い出してみてくださいね。

ご覧いただきありがとうございます。

最新投稿の通知をメールでいたします。

送信後、ご確認のメールが届きます。

承認いただきますと、新しい投稿があった際に通知いたします。

通知以外ではご登録のメールにお知らせすることはありません。