アントニオ・ガデス舞踊団の「カルメン」を観てきました。
こういう、しっかりした大きい劇場での公演は本当に久しぶり。
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「カルメン」は、フランス人作家のプロスペル・メリメの小説です。
チラシにもこの通り。
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これをオペラにしたのが同じくフランス人のビゼーです。
オペラの曲もところどころ使われますが、大部分はギターとカンテ(歌)の生演奏。
それも舞台の演出に組みこまれています。
ソレア、グアヒーラ、タンゴ、ブレリア、マルティネーテ、セビジャーナス
そして、おなじみのベルデ(・テ・キエロ)が、印象的に使われていました。
練習風景から、なんだかんだあり、カルメンと闘牛士以外はほぼ練習着風衣装のまま
現実とメリメ作品のカルメンとが交差するように、オペラでご存じの通りの結末を迎えます。
さて。カルメン。
何度見ても、思うのです。
彼女は、ホセを一度だって愛したのかしら。
それは、ホセから心を移した闘牛士もしかり。
そもそも、誰かをちゃんと愛したのかしら。
それは、愛じゃなくて、恋でしょ。
ということも分からなくもないけれども。
そんなことを考えていたら、運転中のラジオでこの詩を聞きました。
鉛筆が愛と書くと
消しゴムがそれを消しました
あとには何も残らなかった
ところで 消された愛は存在しなかったかといえば
そうではありません
消された愛だけが 思い出になるのです
(寺山修司著「寺山修司少女詩集」より)
カルメンは、愛と書いたのかな。
「鉛筆なんていらない。」
そう、言われそうな気もします。
個人的には、もう少しホセも闘牛士も踊ってほしかったなー。
カルメンの帰りの庭園美術館。こちらも思い出せないくらい久しぶり。
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旅に出たい。ここではないどこかへ行きたい。いったい旅とはいかなるものか。
そんなテーマの展覧会でした。
今の、そしてこれからの私はどんな旅をしたいかな。
行きたいところもたくさんあるし、見たいものもたくさんある。
けれど帰りたいと思える家がある、ということが今は大事かな。
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芸術の秋、行楽シーズン。
どうぞ素敵な秋をお過ごしくださいね。