どんぐり理論とビョークの歌|「自分らしさ」のヒント

「どんぐり理論」というものがあります。

心理学者ジェイムズ・ヒルマンが主張する理論で、

誰にも、生まれ持った運命のようなものがあり

その人の持つ性格も問題も、遺伝や過去(育てられ方や環境)によって決まるものではない。

人は、その運命のような役割を果たすべく、生まれ、さまざまな経験をする。

どんぐりは、あの小さな一粒に樫の木になる運命を持っている。

そんなどんぐりが、あなたの中にもあるんですよ、というようなこと(だと思う。)

わたしの対話セラピーでは、

「自分らしさ」は探すものではなく、思い出すものだとしています。

思い出すヒントに

理由もなく好きなもの、説明はできないけれど惹きつけられるもの、

なぜかわからないけれど、感情を揺さぶられるもの

などを挙げて、細かく(その、どこがそうなのか)見ていくものがあります。

例えば、私の話。

アイスランドの歌姫、ビョーク。

特別好きではないのですが、彼女のライブ映像の一曲で必ず、泣いてしまいます。

初めて観たのが20年前。

それから何度観ても。100パーセント、涙が出る。

CDでなくて、その、映像でだけなんです。

どこがポイントなのかとよく見てみると。

そのライブは、バイオリン、チェロなどのストリングスとの演奏で、

ビョークの歌声と、弦楽器の重なり。そして、演奏者の表情と音楽でのコミュニケーション。

お互いを尊重し、良さを引き出し、響き合う。

その、極みのようなことろなのだど思います。

何かに似てる?

そう、フラメンコ。

わたしが、好きなフラメンコ。

これもまた、どうして好きなのか理由なんてわかりませんが

どこが好きなのかは、既に明確です。

互いに尊重し、良さを引き出し、響き合うところ。

ヒルマンが主張する、「どんぐり理論」では、

運命(どんぐり)を全うするために、必要なことに出会うといいます。

今、起きている、説明のつかない感動は

わたしの運命のようなものを全うするために必要なこと。

互いを尊重し、良さを引き出し、響き合う。

これを、(私の中で)ぴったりとくる言葉、

それは、「共感」です。

わたしにとって、「共感」は、自分らしさであり、どんぐりの中身なのかも知れません。

「どんぐり理論」の書「魂のコード」。なかなか難解ですが、訳が占星術の鏡リュウジさんというのも面白いところ。(書き間違い?と思われるところもあるので、よく、よく読んだほうがいい。意味が変わってくる)

久しぶりに、ビョークも観てみましたら、素敵なのを発見。

ビョークの歌を歌う子どもたち。

あなたの、「どんぐり」をこころから、応援しています。