昨日は母の日でした。
「ばあばに何をあげようかなー。」という私に、娘がひとこと。
「はは は、ママでしょ?」
ああ、そうでした。わたし、はは だ。
さて、先日受けたモイとパコのパルマレッスンで、パルマのお手本として挙げられたのが
ファミリア・モントージャ
女性の(男性もいるけど)フラメンコファミリー。
もとはラ・ネグラの代の女性3人をそう呼んだそうですが、私がなじみがあるのはその次の世代のファミリーです。
ラ・ネグラ(母)、ローレ・モントージャ(娘)、アルバ・モリーナ(孫)
3人とも歌い手です。ローレは「ローレ イ マヌエル」のローレ。アルバは二人の娘です。
私が初めに知ったのは、ローレでした。私はわりと声が高いので、元歌が高い歌のほうが取りやすく、彼女のブレリアをいくつか歌っています。何よりも、その歌詞が好きで、素朴だけど情緒的で、ひとつの物語のような歌。彼女の少女のような声がまた、心をつくのです。
ローレの相方、ギターリストで(元)夫のマヌエルが亡くなってから、娘のアルバが出したCDが「Alba Molina canta a Lole y Manuel」。
彼女の両親が創り、歌った歌を、お母さんの声とは一味違ったハスキーな声で歌っています。伴奏もギターのみ。しかもマヌエル(お父さん)のような弾き方で。
セビージャ出身のスペイン語の先生に、アルバのことを話したら、
ヒップホップの人でしょ?
と言われました。ヒップホップを歌う動画を見せてくれて、あら、確かにアルバ・モリーナだ。
なんだか、いろいろあって、戻ってきたのかな?と、思ったりしています。
私たちがどう頑張っても、ないものが「ファミリア」です。日本でも、2世代、3世代とフラメンコをされる方たちがいますが、やっぱりこの「ファミリア」の、地、血、知、に匹敵するものは作れないでしょう。
それは、「受け継ぐ」そして「引き継ぐ」覚悟の重みでもあるように思います。
まずはお母さんのラ・ネグラ。なんと。カマロンがギター弾いています。彼の隣にいるのはアンヘリータ・モントージャ。ローレの妹で今は歌い手です。歌っているネグラの隣は若き日のモライート。
次は娘のローレ・モントージャ。ギターはマヌエルです。
パルマクラスでパコが言っていたのは、ファミリアモントージャのパルマは繊細で、シンプルでとても良いということでした。
そして最後は、孫のアルバが加わり、三世代。
私はまだ全然、フラメンコの家系のことは知らないことが多いのですが、好きなアーティストがいたら、その出身地や家系を知るのもいいと思いますよ。つながりを知ると、その人の背負っているものとかを垣間見られるかも知れません。
日本人の私たちは、いつだってやめることができる。でも、彼女たちにはそう簡単なことではないでしょう。受け継ぐもの、引き継ぐものの重さを、背負っているから。
流れている血が、そう叫ぶから。
私にできることはやっぱり、いつまでも謙虚に、愛と情熱をもって、丁寧に向き合っていくことだと思っています。
あなたなりの、フラメンコへの向き合い方を心から応援しています。
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